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Aさん 50代男性の場合
 主訴は歯周病の治療で口がネバネバし、口臭があるということで、時折左右の大臼歯部からの出血が気になるという症状でした。
 初診時右側に歯科治療前後の聴力変化を示しました。
 また、初診時の咬合関連症状は左側顎関節音、疼痛、開口障害、肩こり、首回転運動制限(左側)、左腕挙上制限(左側)などがありました。
 初診時パノラマX線写真で上下全ての部位に歯槽骨の吸収が認められる。初診時聴力測定値のデータでは左側偏位咀嚼が判明しました。
 その原因として上顎右側第二小臼歯の長期欠損によるものと判明できました。
 処置としては、ブリッジ作製することを勧めました。同時に前歯部での咀嚼を行っているか否かの質問に対し、前歯は噛む場所ではないでしょう? といって、治療を中断した。
 2ヶ月後、右側第一小臼歯の急性歯根膜炎を発症し再度来院されました。そのときの患部パノラマX線写真から、同歯牙歯根全周囲に渡り歯根膜空隙の拡大、歯槽骨の吸収が認められました。負担過重軽減処置を行い、通例通り咀嚼指導を行い、消炎後ブリッジを作製し、再度聴力データを取りました。
 聴力値における左右の聴力値の僅少差(スタビライジング効果)、低い音から高い音に於いてフラットな聴力値(イコライジング効果)が現れると同時に歯根膜空隙の正常化に加え、歯槽骨の再生が確認されました。
 咀嚼機能改善時点で、咬合関連症状は左側顎関節音、疼痛、開口障害、肩こり、首回転運動制限(左側)、左腕挙上制限(左側)などが消失しました。





Bさん 47歳男性の場合
 主訴は他の医院にて長期歯周病治療を行ってきましたが、改善しない難治性歯周病症例で、噛み合わせ改善に期待して、長坂歯科に来院されました。
 初診時パノラマX線撮影では、左右上下第一および第二大臼歯部に歯槽骨の吸収が顕著に診られました。
 口腔内状況は左右大臼歯部に炎症性腫脹がみられ、歯の動揺も存在した。歯の隣接面に食砕がはさまり、よく腫れるとのこと、右側第二大臼歯には打診痛があった。初診時の咬合関連症状は右側耳鳴り、左側顎関節音、疼痛、肩こり、腰痛、頭部左側回転制限、手の痺れなどが存在しました。
 初診時聴力計のデータで右側大臼歯部での偏位咀嚼であることが判明しました。本人に偏位咀嚼の部分をたずねたところ、はっきりとはわからないが少なくとも小臼歯より前方で噛むことはしていないとのことでした。緊急的に大臼歯部での咬合接触を少なくし、噛み合わせトレーニングを行いました。歯科処置としては、炎症症状が治まった後、下顎第一および第二大臼歯の連続冠による固定を兼ねた歯科処置を行い、治療のたびごとに咀嚼部位の判定を聴力計で行い、噛み合わせトレーニングによる大臼歯部での偏位咀嚼の矯正を行いました。約1年後の聴力値では、聴力値における左右の聴力差の均等(スタビライジング効果)、低い音から高い音に於いて平均的な聴力値(イコライジング効果)が現れることが確認できると同時に、左右基準値より低下していた低音域の正常値に回復しました。
 術後パノラマX線写真比較における左右側大臼歯部の歯槽骨の再生が見られる。咀嚼機能改善時点で右側耳鳴り、左側顎関節音、疼痛、肩こり、腰痛、頭部左側回転制限、手の痺れなどが消失しました。